インドの旅 31日目・ストライキ2日目

ストライキ2日目。
今日も外に出られない。
出たところで、店も交通機関も何もかも閉まってるらしい。
もちろん、マジュリ行きのフェリーもクローズ。
ホテル待機推進。
ロビーのような存在の横に長い廊下に、受け付けや管理人が寝泊りしてる部屋や管理室があって、その奥の壁にテレビがあるんだけど、その配置上、受け付けとその横のテーブルや椅子に人が集まって来る。

右、オーナー。左、客。なんてアットホーム。
テレビではアッサム独自のチャンネルがあるのか、ずーーーっと、グワハティ(アッサムの中心地)の生中継をしている。時々、教授の演説などが始まり、その人が良いことを言った時、ホテルのロビーから拍手。
日に日に分かってきた事だけど、アッサムの人たちはストライキしている街を不便だと感じたりしていないようで、それどころか、みんながプロテスティングを応援しているし、その非日常生活を楽しんでいるようにさえ見えた。新しい客は来ない訳だし、だいぶ暇そうではあったけど。(笑)

昨日と今日の様子を伝えるテレビのニュース。中継アナウンサーが早口の煽った喋り方をするので、テレビを見ていると誰しも不安になる。

軍隊が出てきて、制圧。グワハティで3人のプロテスターの青年が軍に射殺された。他にも何十人も発泡され、病院に運ばれたらしい。

  • この日、拙い英語で聞いても分からないことが多かったので、スマホにインドのSIMを入れていたことによって(つまりインドの電話番号を持っている状態)、唯一連絡を取ることができた日本人のもくちゃんに電話して、このプロテスティングはいったいどういう事に反対していてどういう状況なのか調べてもらった。


そしたら、このCABはインド全域に対するものだけど、アッサムを始めとする影響を受けやすい州とその他の州ではだいぶ評価が違っていて、アッサムの人たちが一番過剰に反応したのだと言うことが分かった。ジャイプールのとあるお金持ちのおじさんは、イスラム教徒が過激になっているんだ、とか、野党が民衆を煽って揺動しているんだと言っていたらしい。それもまた真実の1つなんだろう。




そんな外の激しくなる対立はよそに、ホテルの中は穏やかな時間が過ぎてゆくのみ。
なんなの、この空間!!!(笑)客室の階は4階なのだけど、なんで上の階の5階から食事が運ばれて来るんだろう、と思って見に行ってみたら、こんなことになってた!!!
写真:左から管理人、コックさん、オーナー。
食事時だけは忙しい。みんなが総出で注文取ったり各部屋に食事を届ける。
注文といっても、どれほど種類があるのかは分からない。

チャパティを伸ばす小人みたいなお爺さんコックさん(71歳)。
朝昼晩と毎回、ほんのちょっと英語が喋れるオーナーが「何が食べたい?」と聞いてくれるのだけど、何が食べたいかと言われても何があるのかさっぱり見当も付かない。何がある?と聞き返すと、
オーナー「チャパティorライス」
私「うーん、ライス」
オーナー「ダル?」
私「イエス、ダル!」
オーナー「エッグ?」
私「イエス、エッグ!」
オーナー「チャイ?」
私「イエス、チャイ!」
という形で毎食のメニューが決まっていった。(笑)

チャパティとは丸いインドのパンで(ナンとはちょっと違って、もっと薄い)、ダルとはひよこ豆の事であります。

  • オーナーが箸でご飯を食べるところを見てみたいと言うので、持参の箸でスープとライスを食べてみた。それを見て、わざわざ下の階までセキュリティエンジニアの人とか管理人まで呼んできて、猿の曲芸かっていうよな、食事が見世物になりました。(笑)



最初は、なんでこんな屋上みたいな所で料理してるんだろう!?と不思議に思ったけど、よく見たら元々壁があった所が崩れて、吹き抜けになっただけだった。(笑)

この階に洗濯機もあって、掃除、ベットメイキングのおばさんがシーツを洗濯。

誰かが発砲シチロールで野菜まで育てている!

苗まで!!
私はこの廃墟的な空間がとても気に入ったので、ほとんどこの階で過ごすことに。
そしたら、小人みたいなお爺ちゃんコックさんが喋りかけてくれるようになった。楽しい!ヒンディー語な上に歯がないので、全く何言ってるか分からないんだけど。(笑)

コックお爺ちゃん、どうもこの場所で寝てるみたい。布団がある。

インドは日本より暑いといえど、アッサムのある北インドは今、日本の秋ぐらい。ここで寝ているというのは、外で寝ているのとあまり変わらない気温だと思う、、

チャパティの焼き方を教えてくれるコックお爺ちゃん。

お爺ちゃんの調理場。この机の上のまな板で野菜を切る。キチンと全部の調理道具を片付けながら料理をする人で、全ての道具が使う度に元に戻っていく。汚れたらすぐにふきんで拭くし、ゴミも仕分けるし、ボロくて一見汚く見える調理場だけど、実はとてもキレイなのであった。だからなのか、いかにもいそうなのにネズミが1度も現れなかった。

まな板の左上に電話機とメモ帳。
はっ!ここはホテルであった!と思い出させてくれる唯一の器具である。(笑)
ここで注文取ってたのね。
ちなみにさっきも言った通り受付の前に管理人の部屋もあるし、朝から晩までずっと居たのでオーナーもこの建物のどこかに住んでいると思われる。

どういうわけか、昼はチャパティとジャガイモのダルスープのみになった。(笑)
もしかして、食料無くなってきてない!??
だけどありがたいことに、このダルスープとチャパティがめちゃくちゃ美味しい!!
ものっすごい素朴な味。薄くて優しい。しかもあんまり辛くない。
インドの濃くて油っこい味付けに疲れていた私は特にこれが幸せに感じた。
ダルスープは日本で言う味噌汁みたいな感じなのかな?

この更に上の階には本当の屋上があって、ここは唯一思いっきり太陽の浴びれる場所だったので、ここにも良く来ました。
ラバンニャホリデイホーム(ロッジ)という名のホテルです。ロッジなのかな?(笑)

屋上からはデモ隊がよく見える他、消防署や警察署も近くにあって、彼らが出動していく姿も見えました。

暇なので、何か音がする度に見に行ってました。(笑)

夜のデモ隊。ろうそくと共に声をあげながら練り歩く。
そういえばこの日、リトゥとも電話したんだけど、リトゥは私がマジュリに行けないどころか、ジョーハットタウンを出られなくなるんじゃないかと心配していた。それはたしかに困る!!!
だけどリトゥは続けてもっと衝撃的なことを言った。
「今日は僕もプロテスティングしてるんだ」
ええええええええええええええ
リトゥも!?????
今思えば、そうか、だからあんなに熱くなっていたのか!と分かるけど、その時は、「心配しなくて大丈夫だよ。もし何かあっても、ジョーハットにも友達もいるし、警察の友達もいるから助けられるから。必要になったらいつでも僕に電話するんだよ!明日になったらフェリーも再開するだろうから、明日会おう!」と何度も言ってくれたりしていたので、勝手に、プロテスティングが過ぎ去るのを待っているリトゥを想像していたのだ。

  • これはいよいよ、アッサムの若者全員がプロテスティングしているのか!?という気がしてきた。でもリトゥは真面目な性格だから、たまたま参加していただけかもしれないよな、とも思った。

  • そうそう、リトゥとリトゥのお父さんは教師だって言ってたから、学校も閉まってるの?と聞いたら。そうだよ、全部だよって。


すごいね。日本ってストライキないからほんと実感湧かない。

よく見ると、廃墟みたいな崩れ方してるのはこの建物だけではない。隣のどの建物も同じような壊れ方をしている。

なんだか泣けてくる、クリスマスツリーと洗濯物。
夜になってオーナーに、
「あなたも外に出てないの?」
と聞いたら、
「ジャパニ(私のこと)のために卵を買いに一度だけ出た」
と答えた。
やっぱり食料無くなってる!!!
私のためにわざわざどうも、すみません。。
ここのホテルの人たちが家族みたいになって来た。

写真撮ろう、って言ったら、なんでアー写みたいに縦並び!???(笑)
ほんま面白い。
ちなみに、彼らはだいぶシャイで、この写真もちょっと照れてるんだけど、私が写真撮ると喜ぶの。

この管理人のおじさんも、もういつもニコニコして明るくてめちゃくちゃ優しかったんだけど、写真撮るってなったら、突然、キリッ!
人が変わる。(笑)
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プロフィール

志和 樹果(Mikika Shiwa)

Author:志和 樹果(Mikika Shiwa)
1992年へその緒を首に巻いて死にかけながら生まれ落ちる。高知県足摺半島で育ち、音楽と芸術に没頭、中学卒業と同時に旅人になる。ギターとハーモニカを持ってライブを重ね、16歳で自主制作1stアルバム「こもど」を作って売り歩く。18歳のときドイツに渡り、路上で歌いながら1年ちょっと、世界23ヶ国の旅をする。その後ユウタと出会い、バンド the Old Wooden Band や録音を始める。22歳になって、Great Spirit と名付けたバンドで突然ドラムを担当することになり、メンバー4人のみでアメリカブルースの道を辿るツアーを決行し、その珍道中を収めた「日常と長い夜~Everyday and Hard Night~」というロードムービーを制作。現在は高知県西部の古民家で録音スタジオ「二十億光年スタジオ」を作り、録音やバンド活動をしながら、まだまだ旅の途中。
The Old Wooden Band 動画 ↑ここをクリックするとyoutubeに飛びます。

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